平成29年12月
 釈尊がご涅槃されてからの時間のカウントが仏歴。今年は仏歴二五六一年に当たる。最近では、無宗教者が多数派であるとされるが、それでも日本人の約四千四百万人は仏教徒だと言われる。仏教精神に基づき、公益活動をしている財団法人全国青少年教化協議会が制定した、子ども会や日曜学校向けに考案された読本の一節に
  喜んであたえる人間となろう 物があれば物を
  力があれ力を 知識があれば知識を みんなにあたえよう
  なければ 自分のなかに 育てて あたえよう
  花は 美しさをおしまず 小鳥は 楽しい歌をおしまない
  誰にでもあたえている あたえる時 人は豊かになり
  惜しむ時 いのちは貧しくなる 喜んであたえる人間となろう

とある。釈尊の説かれる「布施」の心を伝えるものであろう。布施とは「みかえり」を期待せず、自身の善行を積み上げていくことを目的とした、仏教徒の生活規範である。「喜んであたえる」ことで、自他共に明るくなれることは、子どもでも理解出来るところだが、それを真に実行することは、大人でもままならないことである。しかしながら、出来ないこと(理想)だと分かっていても、どこかで「そうでありたい」と願っているのが人間の尊いところ。昨今よく見聞する「深川の八幡宮」や「相撲界」の事件を、百%否定できるような生活をしていない私。釈尊の教えのままに、「ナムアミダブツ」と申して過ごし、仏さまに育成される戌年でありたい。
 (住職)


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